太陽光の説明で訪問をすると、
蓄電池を設置しないと停電対策できないよね?
と質問を受けます。
ここ最近、
■太陽光:光熱費削減
■蓄電池:停電対策
というイメージを持っている方が多い現状です。
停電対策は蓄電池で!というような広告が出ているので仕方ないことですが、実は
太陽光発電でも停電対策が可能
です。
今回はこの非常用コンセントについて解説していきます。

じゃ、レッツゴー!
太陽光発電の当初の謳い文句は災害対策

ここ最近は
災害対策といえば蓄電池
というような謳い文句をあちらこちらで見るようになりました。
しかし、2000年頃は身近にできる災害対策として
太陽光発電がおすすめ
されていました。

住宅用のFIT(固定価格買取制度)が始まったのが2012年であるため
太陽光が始まったのも2012年
と思われている方が稀にいますが、太陽光発電そのものは
1966年から存在
していました。
上記は長崎県の御神島灯台です。

写真中央付近にあるのが太陽光パネルです。
ちなみにパネル1枚あたりの発電量は225wとのことです。
仕様変更を
■1度目:1978年
■2度目:2009年
に行っているため、1966年に設置したものがそのまま残っているわけではありません。

1度目の仕様変更までは12年間しか稼働しておりませんが、2度目の仕様変更までは
31年間稼働
しています。
この時すでに
30年の耐久年数
が証明されています。

住宅用の太陽光が普及してきたのは
2000年頃
と言われています。
この頃はFITが無く、売電単価は安く(24円)、買電単価も今ほど高くありませんでした。
そのため、太陽光発電を導入する方のほとんどが
■地球環境のため
■災害対策のため
というきっかけで導入していました。

すぐに思い浮かぶ災害対策というと、
■携帯用ラジオ
■ミネラルウォーターやカンパンなどの非常食
■懐中電灯
といったものがあります。

2000年頃は非常食を持ち歩くにも重い、一般的であった電池式のラジオや懐中電灯は電池がなくなったら何もできないということで
自宅を避難所にしようという考え方
が生まれました。
そこで地球環境に貢献しつつ災害対策もできる太陽光発電が注目されました。

火力発電所で創る電気は石油・石炭・天然ガスの化石燃料を消費しますが、太陽光で創る電気は燃料を使わないので非常にクリーンです。
非常用コンセントの存在

非常用コンセントは
■屋内用パワーコンディショナ(以下、パワコン):本体の真下か真横
■屋外用パワコン:分電盤近くの壁
に付きます。
既築のお家に太陽光を設置する際は販売店から細かい説明がありますが、新築の場合はお家の引き渡しと一緒に説明がされます。

そのため、コンセントの存在について
覚えていない
という方が多いイメージです。
屋内用パワコンの場合は設置場所が分電盤周辺になるため、目線よりも上にあります。

コンセント自体も
目線より上
になるため、実際にコンセントを使用する際(停電の際)は自分より背が高い場所から延長コードを伸ばし、その先にタコ足配線をするような恰好になります。
屋外用パワコンは分電盤がついている壁の近くの外壁に設置することが多いです。

屋外用の場合はパワコン本体にコンセントがついておらず、工事店が
別口で用意
します。
コンセントの場所については屋内用同様、分電盤の近くに設置されます。

特に難しい操作は必要なく、ここ最近のものであれば
自動切替機能
が付いています。
そのため、パワコン側で通電しているのか停電しているのかを判断してくれ、停電しているようであればコンセントから電気が使えるようになります。

通電しているとき(平常時)はコンセントが使えない状態になっているため、差しても何も起こりません。
停電時に非常用コンセントを使っており、いつの間にか復旧していた場合はコンセントが
勝手に使えなくなっている
ため注意が必要です。
FITが始まってすぐの2012年頃に設置をしたパワコンの場合については自動切替ではないため注意してください。

旧型パワコンの手動切替方法については「メーカー名 屋内パワコン」で検索をすると調べられます。
非常用コンセントから使える電気の量

非常用コンセントから取れる電気の量は
MAX1,500wまで
です。
この非常用コンセントは基本的に100V専用なので、
200Vの家電製品は使用することが不可
です。

停電時に使いたい家電製品ランキング上位にある
■テレビ
■携帯の充電
■電気
■冷蔵庫
の4種類であれば、一斉に使い始めて4~5時間は使える計算です。
家庭によって家電製品の使用電力が異なりますので必ずしも4~5時間使える訳ではありません。(晴れている前提での話です)

ちなみに太陽光を3kW載せていても、5kW載せていても、10kW載せていても、非常用コンセントから使えるのは最大1,500wまでと決まっています。
パワコン1台につき上限1,500wと決められているため、パワコンが2台ある場合は
最大1,500wが2か所で3,000w使用可能
となります。

ただ、「100Vコンセントのみ」というのは変わらないので、最大3,000w使えるから
エアコンもIHも使える
というわけではありません。

悪天候の場合は最大1,500wまで使えず、
瞬間的に発電している電気の量だけ
となります。
仮に太陽光が1.0kWしか発電していなければ、非常用コンセントから使える電気の量も1.0kWがMAXとなります。
太陽が出ているのは
基本的に日中
であるため、朝方と夕方以降に停電した場合につきましては暗いままとなります。

雨が降っている場合については使えないと思った方が間違いないです。
最後にひとこと
今回は「非常用コンセント」について解説しました。
蓄電池がないと停電対策ができない
と思われている方が多い現状ですが、非常用コンセントがあることによって
太陽光だけでも停電対策は可能
です。
しかし、
非常用のコンセント部分からしか電気が取れない
ため、あれもこれも使いたいというのは難しいです。

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