【太陽光のシステム容量について解説】パッと見10kW以上でも住宅用のFIT単価が適用

太陽光を検討している方から

■太陽光容量:10.68kW
■パワーコンディショナ(=以下、パワコン)容量:10.3kW

上記の組み合わせであるにも関わらず住宅用扱いになるのはなぜ

と質問がありました。

低いほうの数値が10.3kWであるため、

パッと見では産業用扱い

になります。

今回はどんなカラクリで10kW以上でも住宅用のFIT単価になるのかについて解説していきます。

まさひこ

じゃ、レッツゴー!

FIT の単価と期間

FIT単価は

■住宅用:10kW未満の場合
■産業用:10kW以上50kW未満

の2種類に分かれます。

住宅用と産業用とでは

単価と期間

が異なります。

単価に関してはその年度ごとに異なります。

期間に関しては

■住宅用:同じ単価が10年間継続
■産業用:同じ単価が20年間継続

となります。

以前、似たような記事を書きました。

こちらは

住宅用単価を適用しつつ太陽光パネルを過積載する場合

に着目して書いているため、興味があればご覧になってください。

まさひこ

そのようなルールがあるんだ!というのが伝われば良いです。

FITを申請する際のポイント

先ほどの単元で

■住宅用:10kW未満の場合
■産業用:10kW以上50kW未満

とお伝えしました。

上記でいう「10kW未満」「10kW以上50kW未満」は

太陽光パネルの容量

を見て判断しているわけではありません。

太陽光パネルの容量とパワコン容量の低いほうの数値

を見て判断しています。

■太陽光パネルの容量:12kW
■パワコン容量:9.9kW

上記の場合はパワコン容量の

9.9kWのほうが低い

ため、9.9kWで申請をすることとなります。

9.9kWは

10kW未満

であるため

住宅用の扱い

となります。

まさひこ

既築屋根に設置する場合は販売店から委任状を求められます。その委任状にも低いほうの数値が入力されています。

冒頭の内容はパッと見だと産業用扱い

冒頭の質問に戻ります。

■太陽光容量:10.68kW
■パワコン容量:10.3kW

上記の場合はパワコン容量の

10.3kWのほうが低い

ため、10.3kWで申請することになります。

10.3kWは

10kW以上

であるため、

産業用の扱い

となります。

まさひこ

数字を見たままです。

パワコンに接続されている太陽光パネルの容量を確認

2つ目の単元で

太陽光パネルの容量とパワコン容量の低いほうの数値

を見て判断しているとお伝えしました。

実は上記は表面上の数字だけではなく、パワコンに対して

何枚の太陽光パネルが繋がっているのか

についても確認する必要があります。

冒頭の質問をいただいた方からレイアウト図の共有もありました。

今回はハンファ製でプラン作成してもらったとのことで、レイアウト図のパワコン型式の部分に

①Q.READY-R59-1[6.6] 
②HQJP-RA44-5[6.6] 

と記載がありました。

Q.READY-R59-1は5.9kWパワコン、HQJP-RA44-5は4.4kWパワコンです。

太陽光パネルはRe.RISEの440wパネルが選定されていました。

[6.6]は440wの太陽光パネルを12枚(2回路)接続されていることを表しています。

①については

■パワコン容量:5.9kW
■太陽光パネル容量:5.28kW

であるため、低いほうの数値は

太陽光パネル容量の5.28kW

が適用されます。

②については

■パワコン容量:4.4kW
■太陽光パネル容量:5.28kW

であるため、低いほうの数値は

パワコン容量の4.4kW

が適用されます。

①の5.28kWと②の4.4kWを足すと

9.68kW

になるため、結果10kW未満となり

住宅用の扱い

となります。

まさひこ

レイアウトには「システム容量」と記載があるため、ここを見て判断してください。

最後にひとこと

今回は「太陽光のシステム容量」について解説しました。

システム容量は

太陽光パネルの容量とパワコン容量の低いほうの数値

を見て判断されます。

■太陽光パネル容量:10.68kW
■パワコン容量:10.3kW

上記をパッと見ると低いほうの数値が10.3kWであるため産業用の扱いになります。

フタを開けたところこのシステムは

■5.9kWパワコン
■4.4kWパワコン

で組まれており、パワコンごとに容量を見比べると5.28kW+4.4kWの組み合わせになり、

システム容量は9.68kW(住宅用)

となります。

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  • この記事を書いた人

まさひこ

ご訪問いただきありがとうございます。 今まで太陽光の個人宅営業を11年間経験してきたまさひこと申します。現在は今まで培ってきた経験を元に太陽光業界専門のライターをやっています。 個人宅営業をしていた際、説明されている内容が間違っていたり、太陽光=悪と伝わっているケースが多かったため啓蒙活動も兼ねてブログを開設しました。 よく出る質問や太陽光業界のニュース、大手解説サイトでは語られない真実をまとめていくので少しでも検討の力になれたら嬉しいです。 今までに「販売店から出た見積額が適正かどうか調べてほしい」「どのような質問をしたら優良店と見抜けるのか」といった質問をメールでいただきました。 zoomでの説明も可能なため、是非ともまさひこを有効活用してください。すぐ下のメールボタンかお問い合わせ欄からご連絡お待ちしております。

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