太陽光を検討している方から
過積載ってなに?
と質問がありました。
過積載は
朝はより早く、夕方はできるだけ遅く
まで太陽光に発電してもらうための手段です。
今回は過積載のメリットとデメリットについて解説していきます。

じゃ、レッツゴー!
過積載とは

過積載とは漢字そのままの意味で
過剰に積載をすること
を指します。
太陽光業界では
パワーコンディショナ(以下、パワコン)容量よりも太陽光容量のほうが大きいとき
にこの言葉を使います。

トラックの過積載はNGですが太陽光パネルの過積載はおすすめです。
言葉自体は以前から存在していた

かつては
■屋根が広い工場屋根への設置
■土地設置
をするときに使われていた言葉です。
それが最近では住宅用の太陽光でも使われるようになりました。

過剰に設置することによって
機械に負担がかかるのではないか?
と疑問に持たれる方がいます。
このやり方は経済産業省も推奨しており、電気の変換装置であるパワコンの力を
最大限に引き出すための方法
の1つと言われています。

過積載すぎると問題です。
パワコンが変換できる電気の量

太陽光パネルが発電した電気はパワコンで直流から交流に変換され、分電盤に入ります。
そこから各負荷に電気が回っています。
上記の説明だけだと、
発電したすべての電気がパワコンで変換できる
ことになります。

しかし、パワコンで変換できる電気の量は決まっています。
パワコンによっては
すべての電気が変換できない
ため注意が必要です。

長州産業の太陽光カタログに記載がある仕様一覧(パワコンのページ)を見ると、
■SSITL30E1CS(屋内3.0kWパワコン):定格出力3.0kW
■SSITL40E1CS(屋内4.0kWパワコン):定格出力4.0kW
■SSITL55E1CS(屋内5.5kWパワコン):定格出力5.5kW
と記載があります。
長州産業に限らず太陽光メーカーのカタログには必ず
パワコンの定格出力
の記載があります。

例えば太陽光パネルを5.0kW設置した場合、5.5kWパワコンであれば
すべて変換
できますが、4.0kWパワコンを設置すると1.0kW分が
変換できず
に無駄になってしまいます。
この定格出力以上の発電分は変換できませんので、設置する太陽光容量に近いパワコン容量を選択してください。

大半のメーカーは屋内用パワコンが3.0kW/4.0kW/5.5kWの3種類、屋外用パワコンが4.4kW/5.5kWの2種類のラインナップを用意しています。(シャープ・京セラ以外)
設置容量=瞬間発電容量 ではない

設置容量についての説明をすると、
設置容量が発電モニターに出る数字
と思われている方がいます。
具体的には太陽光パネルを5.0kW設置する場合
発電モニターの発電部分にも5.0kWと表示される
と思われている方がいます。

実際、太陽光パネルを5.0kW設置したとしても瞬間発電量が5.0kWになることは
ない
です。
理由は1年365日、ずっと同じ気温/天気/日射量ではないからです。

パワコンの変換容量によっても表示される数値が異なります。
瞬間発電量の計算イメージ

仮に1枚430wのパネルを12枚(合計5.16kW)を設置する場合、
■南面(南0度、勾配4寸):約8割掛け
■西面/東面(南0度、勾配4寸):約7割掛け
がざっくりとした瞬間発電量となります。
そのため、太陽光パネルを5.16kW設置したとしても
■南面(南0度、勾配4寸):約4.12kW
■西面/東面(南0度、勾配4寸):約3.61kW
という結果となります。
何の情報もない中で太陽光パネルを5.16kW設置するのであれば、パワコン容量は5.5kWが望ましいと考えます。

しかし、上記の情報が頭に入っていると
■南面(南0度、勾配4寸):4.4kWパワコンでもOK
■西面/東面(南0度、勾配4寸):4.0kWパワコンでもOK
となります。
屋根の勾配や屋根が向いている方位によっても結果が変わるため、正確には販売店が持参/郵送してくる
発電シミュレーション
を参考にしてください。

パワコン容量はメーカーによって異なります。
パワコンの稼働条件

パワコンは本体の電源ボタンが押されていれば、
■朝:太陽光パネルに光が当たったら自動的に稼働開始
■夕方:太陽光パネルに光が当たらなくなったら自動的に稼働停止
します。
稼働が開始するか停止するかは
パワコンの運転可能電圧
に到達しているか/いないかで決まります。

ハンファジャパンの屋内パワコンの場合、運転可能電圧範囲は
DC(直流)40~450V
と記載があります。
この場合、
最低40V出ていないとパワコンが稼働開始しない
ことを意味します。

運転可能電圧範囲はメーカーによって異なります。
過積載のメリット

■太陽光:ハンファジャパン430wパネル×12枚(合計5.16kW)
■パワコン:4.0kW
上記の設置をする想定で計算をします。
430wパネル1枚あたりの公称開放電圧は
37.14V
です。

先ほどの単元で出てきた40Vをもとにお伝えすると、2枚のパネルに光が当たっていれば74.28Vに到達する計算になるため稼働開始します。
しかし、朝方/夕方に関しては
日射量が少ない
ため、出力される電圧は公称開放電圧の1~2割と言われています。

37.14Vの1~2割は3.714~7.428Vであるため、最低運転可能電圧である40Vに到達するには2枚ではなく
6~11枚の太陽光パネルに光が当たる
必要があります。
■周囲に背の高い建物がある場合(=屋根が影になる場合)
■寒い時期
によっては午前8~9時頃にやっとパワコンが稼働するという地域も存在します。
発電をするのにベストな時期であれば、パネル数枚に光が当たれば稼働開始します。

より多くの電圧を生み出すには
太陽光パネルを多く接続(=過積載)
する必要があります。
過積載にすることで
瞬間的に創られる電気が多く
なり、最低運転可能電圧にも早々に到達します。

これまでは「朝方」という想定でお伝えしてきました。
夕方に関しては辺りが暗くなりだしても、多くのパネルに光が当たっていることで
運転可能電圧を維持
でき、より長く発電することが可能です。
朝はより早く、夕方はできるだけ遅くまで発電をしてくれるのが過積載のメリットです。

効率良く発電するレイアウトは販売店が作成してくれます。
過積載のデメリット

朝方/夕方の発電量底上げを狙えるのは効果的ですが、
一番発電する時間帯の発電分を捨ててしまう
ことが過積載のデメリットです。
過積載は太陽光パネルの発電が
弱い部分(=懸念点)を補填
することが目的のため、強い部分に関しては焦点を当てていません。

1年365日のうち、発電した電気を捨ててしまうタイミングは
2~3%
と言われています。
365日の2~3%は
7~10日
です。

365日中、
355~358日
に関しては有利に働きます。
この2~3%に該当する7~10日に関しては
電気を捨ててもしょうがない
と考えられるのであれば過積載がおすすめです。

ハイブリッドパワコンにした場合は過積載になる可能性が大きいです。
最後にひとこと
今回は「過積載のメリット・デメリット」について解説しました。
メリットは
朝方/夕方の発電量底上げを狙える
ことです。
反対にデメリットは
一番発電する時間帯の発電分を捨ててしまう
ことです。

より詳しい説明を希望される方は優良店が多い
に登録されることをおすすめします。
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