太陽光を検討している方から
どれくらいの太陽光容量が適切?
と質問がありました。
結論、光熱費削減が目的であれば月の電気の検針票を見て、
月の電気使用量分(kWh)×12か月
の太陽光パネルを載せるのが良いです。
季節によって発電量が前後するため、
①一番使用している月に合わせる
②平均値に合わせる
といった選択肢があります。
今回は太陽光容量の決め方について解説していきます。

じゃ、レッツゴー!
電気の使用量は検針票で確認

適切な太陽光パネル容量を導き出すには
月々の電気使用量
を確認する必要があります。
電気使用量は紙の検針票でいう○○円の近くに記載があります。
単位は
kWh
です。

2020年5月に紙の検針票が廃止された関係で、2020年5月以降に新築を建てた方は検針票の存在がありません。※オプションで発行することが可能。
eneosでんきやソフトバンクでんきといった新電力に変更していないのであれば、
で確認が可能です。

そもそもログインしたことがない方については、この機会にぜひログインしてみてください。
初回ログインする際には
■供給地点番号
■電気ご使用住所
などいくつか項目を入力する必要があります。
有事の際に焦らないように、時間があるときにログインすることをおすすめします。

新電力で電気の契約をしている場合はその電力会社のマイページで使用量が確認できます。
おすすめ容量は家庭によって異なる

検針票を確認したことによって、月々の電気使用量が判明したという想定で解説をします。
①一番使用している月:700kWh
②月平均:500kWh
という家庭の場合、
①一番使用している月に合わせる:700kWh×12か月=8,400kWh
②月平均に合わせる:500kWh×12か月=6,000kWh
の年間発電量が必要です。

先ほどの年間発電量を太陽光パネルに発電してもらうには、
年間発電量÷パネル1枚あたりの発電量
※屋根勾配や方角、地域の気候条件を考慮しない
で導き出された数字分の太陽光パネルを設置する必要があります。
例えばQセルズ430wパネルで年間発電量8,400kWh(①のパターン)を出すには
8,400kWh÷430w=19~20枚(8.17kW~8.60kW)
のパネルを設置する必要があります。

月平均の6,000kWh(②のパターン)に合わせる場合は
6,000kWh÷430w=13~14枚(5.59kW~6.02kW)
のパネルがあれば十分です。
設置検討しているメーカーによっては
パネル1枚あたりの発電量が低い
ため、パネル枚数が多くなる可能性があります。

三角形パネルが混ざっている場合は設置する屋根面を減らすなどして調整してください。
設置容量が大きくてもパワーコンディショナ容量が少なければ意味がない

先ほどの単元で、この年間発電量であればこの枚数がおすすめというような解説をしました。
しかし、これは太陽光パネルが発電した電気が
すべて変換できる
という想定です。

パワーコンディショナ(以下、パワコン)選定を失敗すると、
想定した年間発電量が出ない
といった事態が発生するため注意が必要です。
仮に太陽光パネルを10.0kW設置したとしても、パワコン容量が5.5kWであれば残りの4.5kW分は変換されずに捨てられます。

■年間発電量8,400kWh(①のパターン)を出すには19~20枚(8.17kW~8.60kW)
■年間発電量6,000kWh(②のパターン)を出すには13~14枚(5.59kW~6.02kW)
上記の2パターンはどちらもパネル容量が5.5kW以上です。
パナソニックパワコンを使用しているメーカーであれば
■屋内用:3.0kW、4.0kW、5.5kW
■屋外用:4.4kW、5.5kW
の計5種類、型番が用意されています。※メーカーによっては異なります。

太陽光パネルが発電した電気をすべて変換したい場合、パネル枚数が13枚(②のパターン)であれば
屋内用/屋外用5.5kWパワコン×1台
で問題ありません。
しかし、14枚に関しては
屋内用3.0kWパワコン×2台
が必要になります。

19枚~20枚(①のパターン)に関しては
■屋内用4.0kWパワコン×2台
■屋外用4.4kWパワコン×2台
が必要です。

設置環境によっては発電する/しないがあるのでパワコン台数を調整する必要があります。
資金に余裕があるなら蓄電池も検討視野に

紙の検針票でオール電化プラン(東京電力でいう電化上手、スマートライフ)である場合、
■昼間が○kWh
■夜間が○kWh
■朝晩が○kWh
というように、
時間帯別の電気使用量
を確認することができます。
WEB検針票の場合は1時間ごとの電気使用量をグラフで確認できます。

今まで電気の使用量分の太陽光パネルを載せることがおすすめと伝えてきました。
しかし、太陽光パネルは
太陽が出ている時間帯
しか発電をしません。
1か月の電気使用量が700kWhであったとしても
■太陽が出ている時間帯に電気を使用しているのは500kWh
■残りの200kWhは夜間と朝晩
である場合、この200kWhに関しては電気代が削減されることはありません。

そこで蓄電池が登場します。
昼間に売電に回る電気(=余った電気)を蓄電池に溜め、それを夜間と朝晩に放電すればまさしく電気の使用量分、電気代の削減をすることができます。
蓄電池を導入検討している方は
■光熱費削減目的
■災害対策目的
の大きく2パターンに分かれます。

災害対策目的であればとにかく大きな容量がおすすめです。
しかし、光熱費削減目的であれば
太陽が出ていない時間帯の電気使用量分
を賄うことができれば目標達成します。
そのため、そこまで大容量の蓄電池を導入する必要がありません。

先ほど例を挙げた
■1か月の電気使用量:700kWh
■太陽が出ている時間帯の電気使用量:500kWh
■太陽が出ていない時間帯の電気使用量:200kWh
の場合、
200kWh÷31日/30日(月によって変動)
で導き出された
実効容量を持つ蓄電池
を導入すれば効率よく電気代の削減ができます。

蓄電池に対して補助金が出ているのであればぜひ有効活用してください。
最後にひとこと
今回は「太陽光容量の決め方」について解説しました。
光熱費の削減が目的であれば
月の電気使用量(kWh)×12か月分の年間発電量が出る太陽光パネル容量
がおすすめです。
光熱費の削減+蓄電池への充電が目的であれば
上記に2~3kWを上乗せした太陽光パネル容量
がおすすめです。

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