蓄電池を検討している方から
単機能とハイブリッドのどちらの蓄電池を選べばいいの?
と質問がありました。
選択方法はいくつかありますが、
太陽光に付帯されているシステム保証があと何年残っているのか
で判断するのが一番分かりやすいです。
今回は単機能型蓄電池&ハイブリッド型蓄電池の選択方法について解説していきます。

じゃ、レッツゴー!
目次
太陽光と蓄電池はシステムで構成されている

単機能型蓄電池&ハイブリッド型蓄電池の解説をする前に太陽光・蓄電池がそれぞれ
システムで構成されていること
を改めて認識する必要があります。
蓄電池の型によってはこの
システムが崩れる
ため機器保証が消える可能性もあり注意が必要です。

「太陽光パネル」というと太陽光パネルのことしか指しませんが、
太陽光システム
と聞かれたらなんと回答するでしょうか?
正解は
■太陽光パネル
■太陽光用パワーコンディショナ(以下、パワコン)
の組み合わせを指します。

理由は太陽光パネルだけ設置されていても
家の中に電気が回らないため
です。
太陽光はパネルが発電した電気がパワコンで直流から交流に変換され、分電盤に流れ、初めて各部屋で自家消費ができるようになります。
ちなみに蓄電池システムは
■蓄電池本体
■蓄電池用パワコン
の組み合わせを指します。

システムにはその商材のパワコンが必ずついています。
単機能型蓄電池

単機能型蓄電池は蓄電池が
単一の機能(別のシステム)
として動くため、
■太陽光用パワコン
■蓄電池用パワコン
の合計2台パワコンがつきます。

もし太陽光システムに対してパワコンを2台設置している場合には蓄電池用のパワコンを足して計3台となります。
一般的な単機能型蓄電池は停電時に
蓄電池だけで動く(太陽光とは別に独立して動く)
ため、停電時の出力が低めに設定されています。

単機能型蓄電池を市場に出しているのは
■京セラ
■オムロン
■伊藤忠商事
の3社です。
停電時自立出力は京セラ・オムロンが2.0kWh、伊藤忠商事(スマートスター)が3.0kWhとなっています。

単機能型蓄電池は蓄電池市場が始まった当初からラインナップがありました。
ハイブリッド型蓄電池

ハイブリッド型蓄電池は太陽光用パワコンと蓄電池用パワコンが
合わせて1台になる
というイメージです。
2018年より以前に太陽光を導入したお客さんに関しては
■3.0kWの屋内パワコンが2台(=6.0kW)
■3.0kWと4.0kWの屋内パワコンの計2台(=7.0kW)
といったようにパワコンが既に複数ついているケースがあります。

仮に複数台のパワコンがついていたとしても、ハイブリッドパワコンは1台で
5.5kW~6.0kW分の変換が可能
であるため、既にパワコンが2台ついていたとしても1台分で収まるケースが多いです。
先ほどの単元で紹介した単機能型蓄電池とは異なり、ハイブリッド蓄電池は停電時に
太陽光と連携して動く
ため、停電時の出力が高めに設定されています。

ハイブリッド蓄電池に関してはほとんどのメーカーが市場に参入しています。
パワコン出力が高いメーカーは
■シャープ:5.5kW
■ハンファ(9.7kWh)、カナディアンソーラー、ニチコン(ハイブリッド・トライブリッド):5.9kW
■住友電気工業(パワーデポH):6.0kW
となっています。

ハイブリッド型蓄電池は単機能型の次に出てきました。
太陽光のシステム保証が何年残っているのかを再確認

単機能型蓄電池とハイブリッド型蓄電池を特徴だけで比較すると、ハイブリッド型蓄電池1択になってしまいます。
しかし、太陽光のシステム保証が残っているタイミングでハイブリッド型蓄電池を導入してしまうと、
太陽光のシステム保証が消える
ため注意が必要です。

1つ目の単元で「システム」について解説しました。
太陽光システムは
■太陽光パネル
■太陽光用パワコン
で構成されています。
上記の2点が組み合わさった場合にパワコン交換などが対象になる機器保証が付帯されます。

太陽光のシステム保証が残っている状態でハイブリッド型蓄電池を導入すると、先ほどの組み合わせでいう
太陽光用パワコンを取り除く(=交換する)
必要があるため、太陽光システムが崩れることを意味します。
システム(保証)的に崩れるだけであり、物理的に崩れるわけではありませんので安心してください。

具体的に言うと太陽光システムから
体の一部であるパワコンが引き抜かれる
イメージです。
システムが崩壊することにより保証が消えます。

保証書を保管した場所なんて忘れた…というお客さんが多いですが、大体太陽光の提案資料と一緒に保管されているケースが多いです。
単機能型蓄電池&ハイブリッド型蓄電池をおすすめするタイミング

2024年現在、
性能が高いハイブリッド蓄電池が市場に溢れている
ため、太陽光と同じタイミングで蓄電池を導入するのであれば
ハイブリッド型蓄電池1択
となります。

また、太陽光のシステム保証期間が
■すでに終了している人
■あと1~2年残っているが目をつぶれる人
であってもハイブリッド型蓄電池がおすすめとなります。
反対に単機能型蓄電池をおすすめできるのは、太陽光システムを導入して
ざっくり1~8年目
の場合です。

保証年数が10年の場合、8年目であればあと2年しかないから変えてもいいかと割り切りができます。
しかし、1~3年目は
誰がどう見ても早い
です。
この場合は
単機能型蓄電池一択
となります。

太陽光システムを導入してから1~3年目にハイブリッド蓄電池をおすすめされても導入しないようにしてください。
最後にひとこと
今回は「単機能型蓄電池&ハイブリッド型蓄電池の選択方法」について解説しました。
大半は
■単機能型:太陽光の機器保証が切れていない場合
■ハイブリッド型:太陽光の機器保証が切れている/切れそうな場合
というイメージで問題ありません。

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