メンテナンス訪問をした際、
この家についている太陽光パネルを息子の家に移設したい
という要望が出ました。
移設先の家で太陽光パネル本体の費用を払わなくていいというメリットはありますが、
■周辺機器設置の費用がかかる
■設置をしていた家の雨漏りリスクが高まる
■配送する際にモノが壊れるリスクがある
■FITの申請ができない
■補助金の対象外
と、デメリットのほうが多い現状です。
今回は太陽光パネルの移設について解説していきます。

じゃ、レッツゴー!
目次
移設の要望が出るタイミング

人によっては
移設ってどんなタイミングでするの?
と思われている方がいるかもしれません。
移設は
■(異動などで)引っ越すタイミング
■自分たちが必要なくなったタイミング
■親族が家を建てるタイミング
で検討される方が多い印象です。

時と場合によります。
移設のデメリット① 周辺機器設置の費用がかかる

太陽光パネル移設に関しての話が出た際、
太陽光パネルだけ移設
すれば使えると思っている方が多い印象です。
しかし、太陽光システムは上記のパネル以外に
■パワーコンディショナ(以下、パワコン)
■架台
■設置金具
で構成されているため、太陽光パネル以外のモノに関しては新規で設置をする必要があります。

すべてのモノが使い回せるのではないかと思われがちですが、
■パワコン:パネルからパワコン間の距離が家によって異なるため、ケーブルの長さが異なり不可
■架台:設置レイアウトが変われば架台の種類も変わるため不可
■設置金具:上記で紹介した設置レイアウト、屋根材が変わっていたら金具の種類も変わるため不可
という理由から難しいという判断になります。

太陽光パネル以外は新品を設置するイメージです。
移設のデメリット② 設置をしていた側の雨漏りリスクが高まる

太陽光パネル移設の検討をされる方は、自身がパネルを設置したタイミングが
2000年前後
であるケースが多いです。
太陽光発電が脚光を浴びだした2000年頃は屋根に穴を空けないガルバリウム屋根が少なかったため、ほとんどの屋根が穴を空ける材質でした。
具体的には
■スレート
■瓦
を指します。

太陽光パネルを取り外す作業を行ったことによって、太陽光パネル設置時に施した
防水加工に支障をきたす
可能性が非常に高くなっています。
屋根構造は下から
■(よく455ピッチが~と言われる)垂木
■(9mmか12mmであることが多い)野地板
■(防水シートのことを指す)ルーフィング
■屋根材(瓦、スレート、ガルバリウムなど)
の順番に重なっています。

太陽光パネル設置時に打ち込むビスは
野地板に固定
することが多いため、パネル取り外し作業の際に野地板に空いている穴が危険ポイントとなります。
とはいえ、屋根材の上に
架台やレール
も乗っているため、揺れやヒビがそんな深部まで到達するかと聞かれると微妙です。

ガルバリウム(金属)屋根の場合はそもそも穴を空けていないので安心です。
移設のデメリット③ 配送する際にパネルが割れるリスクがある

施工店の倉庫に太陽光パネルが運ばれてくる際、
大型トラック
で運ばれてきます。
運ばれてきたパネルはパレットの上に積み上げられ、ビニールでぐるぐる巻きになっています。
フォークリフトで運べるように固定されているため、衝撃が加わったとしても
びくともしない形状
になっていることが特徴です。

移設先の屋根が
■同じ敷地内
■同じ市町村内
にあるのであればさほど問題ではありません。
しかし、県をまたぐ場合に関しては、
■(施工店側の)重量物を載せて走るデメリット
■配送中に車が揺れてパネルが割れるリスク
があるため、やりたいです!と手を上げる施工店はなかなか現れません。

県を跨ぐ場合は営業エリアが広い施工店を選んでください。
移設のデメリット④ FITの申請ができない

経済産業省の資源エネルギー庁が窓口になっているFIT制度は
設置先住所と設置するシステムの情報
を結びつけるため、太陽光システムを別の場所に設置することを想定していません。
そのため、取り外したパネル一式を移設先の建物に設置しても
FIT申請を行うことができない
です。

現在パネルを設置している建物が
FIT中か卒FITしているのか
によっても回答が異なります。
卒FITしてからのパネル取り外しであれば、
設置した人の自由
となります。

しかし、FIT中にパネルを取り外す(=発電事業を取りやめる)場合に関しては経済産業省に対して
届け出
をする必要があります。
電話やメールをしてすぐに完了するわけではなく、
■10kW未満の太陽光発電事業計画変更認定申請
■委任状
■印鑑証明書
といった堅苦しい書類を提出する必要があるため、取り外すだけでだいぶ面倒な作業が発生します。

太陽光パネルを設置したら10年間は何もしないでほしいです…
移設のデメリット⑤ 補助金の対象外

市町村に補助金申請をする際、
■契約書または見積書の写し
■設備の設置費に係る領収書、工事内訳書の写し
■保証書の写し
といった書類が必要になります。
移設先に太陽光パネルを設置する際は、新品ではなく
中古扱い
となるため、上記でいう保証書や領収書を発行することができません。

市町村によっては太陽光パネルやパワコンの
仕様が書かれているページ
のコピーを求められます。
直近の商品であればメーカーのホームページに記載されていますが、古すぎると
メーカーのホームページからも消えている
ことがあるため仕様についての資料も集まらないです。

基本的に中古商品には補助金が出ません。
最後にひとこと
今回は「太陽光パネルの移設」について解説しました。
移設をすることによって太陽光パネルの費用が浮くというメリットがありますが、
■周辺機器設置の費用がかかる
■設置をしていた家の雨漏りリスクが高まる
■配送する際にモノが壊れるリスクがある
■FITの申請ができない
■補助金の対象外
といったデメリットも存在します。

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